2006.11.04 10:53
NHKのETV特集の再放送で「夜回り先生」の水谷修さんのインタビューをまたみました。
見るたびに自分の中の何かが壊れ涙がにじんでくる。
その何かはきっと自分の中に澱のように溜まって固まっている
邪悪なあれこれだろう。
いらないものなのに取って置いている我欲なんだろう。
辛い苦しい道を歩いている人が画面の向うで
子供に癒やされ救われてもいると自分を語る。
自分を、申し訳ない自分が悪かった、と考える先生の思考は、
真っ当な思考だと感じてしまう。
なら他の大人のひとり、ぼくはどうなんだ。
子供の声には、特別の力がある。
幾日も幾年もたっても耳の底から蘇り
身体を揺さぶり心を開かせる力がある。
そんなこどものいのちの輝きを今ほど食い物にしている時代はない。
先生はいま体調を崩して子供達のメールや電話にも出られない状況だそうだ。心配でならない。
ぼくに出来ることは少ない。でも祈ることは毎日出来る。それがなんの効果もないとしても、彼の歩いていく道が消えてしまわないようにと祈る気持ちがそれをさせる。
日本という国は昔から最近まで幼い子らの歓声が聞こえてくる村や町の暮らしが日々変わらない風景だった。ぼくら大人はいまそれを壊してしまっている。おとなの都合を押しつけて。
なぜ子どもたちはリストカットするの、水谷先生は言う「大人がわるい」攻撃的な社会になってる。職場で「なにやってんだ」と攻撃的関係に囲まれ、家でそれを「妻に向ける」それが子どもに向けられるんです。と。おとながわるい。
ちまたに響く子供の声を聞きながら家路をとることの出来た戦後暫くの日本の社会、まだまともだったのかも知れない。
うないらが すさみに鳴らす 草笛の声に驚く 夏の昼伏し 西行法師
憲法をなぜ変えるのだろう。
なぜ教育基本法を変えるのだろう。
読んでみてもなにも足らないものがない。
実行しなかっただけじゃないのだろうか?
また何かあると国旗と国歌が充満する
軍靴が行進し旗が振られる国に
戻るのだろうか?
普通の国=美しい日本にこどもの声が
歓声が響いているのだろうか?
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