2012年2月27日月曜日

俳句 はやぶさ

ワーナーマイカル高の原で「はやぶさ 遥かなる帰還」をみてきました。
感想は平凡な感激しか書けないので捨て置きます。
ツレとふたりで映画館は久しぶりでした。
1950年代はまだ戦後の荒廃の余燼が社会に残っている時期でした。
また少年の耳目には南極越冬隊や火星大接近などのニュースが興奮をもたらしていました。
そんな時期に大阪市立電気科学館が初めての児童向け連続天文学教室を開きました。
わたしは友人とふたり受講する幸運に恵まれました。
火星観測で世界的にも知られていた佐伯恒夫さんも講師になった講座ははじめての手さぐり感にみちた楽しさあふれるものでした。なつかしい思い出ですが、今回「はやぶさ」を見ての興奮とよろこびにはそうした少年の日々の宇宙への憬れが自分の中で目を覚ましていた気がします。
映画の変に「日本と日本人は素晴らしい。万歳」みたいな陶酔を誘導するようなところのない描き方も好かったからでしょう。静かな喜びに包まれて見終えました。エンディングの糸川博士たち宇宙研究開発の先人の写真も最後まで見て席を立ちました。

オーストラリアの砂漠地帯の6月の夜空に燃え尽きていく「はやぶさ」に日本の宇宙研究の水準の高さと研究者の誇りへの賛歌を詠んでみたくなり季節外れの句ですが作りました。

天空なるや はやふさ 消えし 夏の闇

あめなるや はやふさきえし なつのやみ



同じこの時期に公開中のイーストウッド監督、デカプリオ氏主演の「J.エドガー」も見たくて何とか時間を作ろうと思います。近く公開予定の「戦火の馬」の予告編も見たので見たいと思っています。
スピルバーグ監督の「戦争映画でない」戦争映画です。

2012年2月24日金曜日

妻へ 2句

春霞 隠れごころでつづく恋
             はるがすみかくれごころでつづくこひ

妻こひし むかふを向いて 春の閨
             つまこひしむかふをむいてはるのねや

春愁ということばがあります。
含蓄のあることばです。

そのなかに恋のこころも含んでいるはず。
年老いた夫婦のあいだに消え残る恋もあるとすれば
どんなものか、口に出すと嘘に変わるとしても、
言ってしまいたい気もしてくる春の宵。
かくれんぼの続きのままに燠火になったものもある。
時には枕を並べてしゃべりながら眠ってしまうことを欲していることもあるが、
もうそっぽ向いて寝てしまっていたりして、ものさびしく天井を見上げていたり。
そんな老いたる男の、らしくない恋の句。

2012年2月22日水曜日

賢島の温泉にて





早起きして大浴場で日の出を見ていました。
元気でたかと太陽に聞かれた気分になりました。


英虞の春 蹴り開け放つ大朝日






英虞湾の温泉地で咲き乱れる菜の花を見ました。


 菜の花に寄りて静まり英虞の海


夏目漱石に幾つかいい菜の花の句がありますが、気に入った一句は。


 漱石 
    菜の花や城代二万五千石

2012年2月19日日曜日

俳句 藪椿


藪椿 雪の貴船の 雪のうへ

雪受けて 紅い花弁のまゝで落ち

藪椿 きふねの雪に逢い初めし

奥つ宮 ゆき ゆき きふね 藪つばき

まんてんの ゆき ゆき 滂沱 藪つばき

2012年2月9日木曜日


仕舞ひ際 をとこ厨房の渾り酒

遠白き夜明けの空や凧あがる



遠白き夜明けの空や凧あがる

薄明のだだっぴろい空に春めいたまだうそ寒い風。
凧がひとつ上がっている。

新芽の赤さに春を感じた句


              ルージュ
風止んで芽立ちの赤さ春めきぬ



風やんで芽立ち赤さ春めきぬ


まだ冷たい風に耐えて身を縮め風が止んで気も緩む
そこに赤いものが新芽だった。春を感じた。

2012年2月8日水曜日

90歳を越えた母の傍で







  待つ皃で小雪に眺いる母の傍


  ふと弱気云ひかけ 雪に又笑みて


  老ひと云ふは病にあらず 雪已まず


  春来れば歌舞伎を見せむ 春くれば

2012年2月2日木曜日


Canon 5D MarkII での動画撮影だという。綺麗なものが取れるものだ。

A Week In Montana from Preston Kanak on Vimeo.