2019年7月11日木曜日

街を往く不機嫌顔の老人に遭遇(であ)う哀しみ己が顔鏡に映し見たくなる儂
 
日に五杯以上飲んでいる珈琲 すこし控える 理由(わけ)は言えない
 
日に何度?聞かされているコマーシャル ソレ有ってるけど 名前知らない 
 
脱いだ皮は放っぱらかしかぁ 竹の子の勝手に育ち過ぎだぞ お前
 
 
#短歌 らしきもの #わがユーモレスク


2019年7月10日水曜日

#万葉集 巻14 3485番 #東歌
都流伎多知 身尓素布伊母乎
等里見我祢
哭乎曽奈伎都流
手兒尓安良奈久尓

剣大刀 身に添ふ妹を つるぎたち みにそふいもを
取り見がね      とりみがね
音をぞ泣きつる    ねをぞなきつる
手児にあらなくに   てごにあらなくに
 
武人が身に添えて剣を持するように我の側に寄り添ってくれた恋人を剣を手にとって見つめるようにま近くは見ることができなくなったので、声を上げて泣いてしまったことだ、赤ん坊ではあるまいに、こえをあげて。
  
<取り見がね>の<ね>が<音(ね)をぞ泣きつる>を導き出した感じ。それがテゴ(嬰児)の泣き声を呼ぶ。民謡的類型性があります。






2019年7月8日月曜日

庭に黒揚羽が舞い込んで昇り去った。
 

クロアゲハ日をめざし空ときめく 




2016年1月14日木曜日

俳句 起ち上がる男のやうに初日かな

#俳句

$他人の子供でも抱き上げれば我が孫(^_^)

 春着の児抱けば小さき掌が背側(せな)に

$病む者と正月

 膝を抱くきみよ出来たよ雑煮召せ

$躓きの多い歳だった友へ

  起ち上がる男のやうに初日かな

  元日から全速力で生きよ友

2016年の初日の出 八千メートルの高みからの富士山
(http://travel.watch.impress.co.jp/docs/news/20160101_737456.html)



#haiku #jhaiku

2016年1月5日火曜日

俳句 里のこの塩味薄き雑煮かな

‪#‎新春‬
 
 生き生きとまだ人生を又一年
 
 屠蘇酒の只それだけの初春かな
 
 新春やなにあらたまる程のこと
 
 里のこの塩味薄き雑煮かな
 
‪#‎haiku‬ ‪#‎jhaiku‬ ‪#‎fhaiku‬ ‪#‎kigo‬ ‪#‎季語‬



俳句 繰り言の如く旋ふ雪歳暮れて

‪#‎歳末‬

 繰り言の如く旋(ま)ふ雪歳暮れて
 
 除夜なれど身丈に余す悔悟(けご)の嵩


‪#‎haiku‬ ‪#‎jhaiku‬ ‪#‎fhaiku‬ ‪#‎kigo‬ ‪#‎季語‬



2015年12月26日土曜日

俳句 息白く影もつひとや冬の月

#俳句 

 息白く影もつひとや冬の月
  
 もくもくと夜が餅くふ寒さかな
  
 雪時雨夜の発車の声遠し
   



 #haiku #jhaiku #fhaiku #kigo #季語

2015年12月23日水曜日

俳句 猫の日向冬日遷りて終りけり

#俳句 #追憶

猫の日向冬日遷りて終りけり
 
辛夷通り名付けし君に冬の接吻
 
鶴橋の屋台の冷えを詩語とせり
 
哀しみは空家に過(よぎ)る冬星座
 
 

 *過る:よぎる。立ち寄っていくこと。
 
#haiku #jhaiku #fhaiku #kigo #季語




 酒ちびる程にかじかむ小指かな
 
 鶴橋に熱き酒あり肉焼けて
 
 熱燗に温めむ身もて高架下

 居並べば熱き酒乞ふ顔となり
 
 とびとびに痛む記憶に寒夜酒
  
 *小指:大阪弁で、こよびというひともいる。 
 *ちびる:ここでは、ちょっとずつ飲むの意。ちびちび(と飲む)の動詞形。
 *昔結婚間もなくは鶴橋近くの玉津というところに住みました。下戸の私を置いて妻は取材と称して鶴橋の屋台へよく行きました。親爺ギャルなんていう言葉のまだなかったころにオッサンにまじって舐めるように飲んでいました。寒くなると屋台へ迎えに行って一緒に帰った夜道を思い出します。

2015年12月21日月曜日

俳句  物言はぬ妻と凩聴く時間

♯俳句 ♯冬の日

 物言はぬ妻と凩聴く時間

 炭火熾し窓物語好し長し

 何ぞ優し無為の冬日の人の影

 変り無き炬燵蜜柑の嬉しさよ



 *熾す:いこす、はいこる。関西弁で火を起こすこと。炭をいこすすなど
 *優し:やさし。うしではありません。
 *何ぞ:なぞ。nansoがnazoに。

2015年12月19日土曜日

俳句 人生のシミ余白まで冬日浴ぶ

#俳句

 人生のシミ余白まで冬日浴ぶ
 
 これがまあ己れ難儀な冬の坂
 
 冬たちぬ残陽に向く樹の無口
 
 

 
 
#haiku #jhaiku #fhaiku #kigo #季語