2007年4月23日月曜日

空から参らむ 、羽賜べ若王子…



八尾市の恩智川の菜の花色の夕景色

熊野へ参らむと思へども
徒歩(かち)より参れば道遠し
すぐれて山きびし
馬にて参れば苦行ならず
空より参らむ 羽賜(た)べ 若王子
             梁塵秘抄』




世界遺産熊野古道が注目を集めているが、
熊野巡礼の道は和歌山にだけあるのではない。

京都から摂津渡辺へ舟で下り上町台地を南下して
泉州を一路辿って和歌山市を海沿いに行く大辺路。
途中で山へ入る中辺路。
伊勢を経由する伊勢路も盛んだった。

熊野へ参るには
紀路と伊勢路のどれ近し どれ遠し
広大慈悲の道なれば
紀路も伊勢路も遠からず
               『梁塵秘抄』

実は有名ではないが、京より淀川を渡り、
枚方辺りから南下して
生駒山系の切り立った山際に沿う街道、
東高野街道も熊野巡礼の古道であった。
河内の遍路道と言えよう。

ぼくの職場のある辺りの近くを通っている街道で、
その西には並行して今の街道、外環状線が走っている。
古来の街道であり、古代には繁栄した地域である。
街道沿いには古墳が多く、千塚という地名もあり
考古学上有名な群集墳のひとつである。



この古墳(心合寺山古墳)は先日桜の写真を撮った場所で、池は実は
古墳の周濠だったのだ。
Google Earthでみるとこんなにハッキリした
前方後円墳の幾何学的形をしているのだ(復元)



1は小学校 2は養護学校です。季節ごとに
養護学校の行事があるとき、賑やかに拡声器から
先生方の声や音楽や歌声がわ~んと響いてくるぼくの職場。
たんぽぽのような生徒たちの学校です。
煩いときもあるけれど、この感じ嫌いじゃないな。



工場の隣の民家を借りて事務所にしていますが、
二階の窓から運動場が見えるのです。
先生も生徒もみんな懸命にやっている様子が伝わってきます。

1の小学校の上に見える筋は「恩智川」です。
ぼくは八尾の「恩知らず川」と名づけています。
いえ、川が恩知らずじゃないんです。八尾市民が恩知らず…
名前は恩智(おんじ)なのにこの川はみんなに汚されて、
数年前の国の調査で日本一ダイオキシン濃度が高い川
と公表されたのです。それで祖先からずっと
川の恵みで暮らしてきたのに「恩知らず」なわけです。

数年経つけれど川がきれいになってきている形跡はまだない…
我々が奈良の大宇陀や明日香村で野菜を栽培してもらっているのも
こういう背景があるのです。
八尾市民よもっと自覚を!と叫びたい。

でも河内人は根はいいひとたちなんです。
この現状がここ数十年の日本の農業や工業の縮図、結論なんですね。
八尾に限ったことじゃなく…


梁塵秘抄をひも解くと
中世の遊女たちの「空に澄み昇る声」が聞こえます
聞えるように思います
空から参らむ、と謳うことが出来た遊女の自由な発想はいまも新鮮
澄んだその声がどんなだったか、想像をかき立てて止まないのです


でも空から参ることが簡単にできて
Google Earthって、ほんとうに便利ですね。
次は何処へいこうかなぁ…

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