2013年6月10日月曜日

俳句 : 柿の花



柿の花が好きです。なにかはたはた下へ落ちてしまうのです。散っている風情も侘びしそうですが明るさもあります。そんなところも好きなのです。でも、それを俳句にするとなると話はそうウマくないのです。さっぱりいい句が出来ません。今回も不満足ですが一里塚として記録しておきます。


 程々の雫を載せて柿の花


 柿の花有るか无きかの薄みどり
.

俳句 : 夏の闇が好き




昨日の草刈りで虫に食われたか草負けか、
腕が蕁麻疹みたいな様子で少し痒い。
すこし様子を見て対処を考えます。
どんよりとした梅雨空らしい梅雨空が見えています。
軽く体を動かして疲れを散らしていくとしましょう。

見苦しい老人の見苦しい所作とならぬ軽やかさ
なんて無理(笑)
あるがままでいくしかない。

昨夜寝る前に外に出てみると真っ暗な曇り空でしたが
そんな生暖かい夜空のしたで
からっとした夏の夜空を恋しくなりました。

そして真夏の晴れた夜空には
狼がいっぱい走っていたな~と思い出しました。
若い時にはへんな妄想をもつものですから。





夏闇も狼走る星も好き

               なつやみもおおかみはしるほしもすき


.

2013年6月7日金曜日

俳句: 蒼き山越えて遥かな祝婚歌




   髪洗う背に窓の月夏ごゝろ     

   滴るや歩を緩めつゝ山の坂 

   蒼き山越えて遥かな祝婚歌 


三句目は写生句ではなく想像ですが、
結婚式は挙げなかったふたりだけれど、
二人でいくつもの山を越えて来た。
山道に響いてくる何かの歌は
歩いて行く二人には遠くから響き来る
祝婚歌にも聞こえるのだった、


というような話です (^^;

.

俳句:季語 「ハンカチ」「夏休み」




  ハンカチや胸にたゝんだその名前


  ハンカチの白がまぶしいその笑顔



  夏休み靴音させてまっしぐら




おはようございます。

今はまだ晴れていますが、予報はどうでしょうか。

暑くなりそうですが、元気な一日をお過ごしください。

今日もいく度か「じぇじぇ」となりそうな日本、

引き締まっていくぞ(笑)

子供にもどった気持ちで、

季語「ハンカチ、夏休み」を題にして作ります。




.








2013年6月3日月曜日

梅雨のつれづれ



 土曜日は終日家に居ました。少し本を読みました。


 蟻地獄底出づる日は何を泣く

 忙しき蟻追ふ目して我が所在

 芍薬の凛と咲けるは昨日まで

 どくだみの花や今年はあるがまゝ

 二人居や梅雨の晴れ間に飯を盛る


.

2013年6月1日土曜日

俳句: 小糠雨




 小糠雨父が家郷を捨てた理由

 こぬかあめ ちちがかきょうを すてたわけ


.

2013年5月30日木曜日

俳句: 虎が雨



 若枝に白玉満つる虎が雨

 虎が雨窓濡らす日やすこし痩せ


おはようございます。
梅雨空になっていますが、元気で良い一日をすごしましょう。

夏の季語には変わったものもあります。
虎御前の涙が雨となって降る日。<虎が涙>が季語です。

若い時分はまったく受け付けられない話でした。
何だか死が軽く見える気がしたからでしょうか。
今の時代急かれるように死んでいく若者がいるのを見ると
この物語のふたりに向きあう気になっている自分に気づきます。
そんな自分が出ているかどうかという二つの句。




2013年5月28日火曜日

短歌 : 幼き別れ



短歌: 幼き別れ


エアポート背丈の森に紛れつゝ吾手を振りぬ友の目顔に


エアポート君を送りし日はいづこ今機首を上げ発ちゆく機影




2013年5月27日月曜日

ハルモニの傍で




大阪にハルモニの声明け早し

ハルモニの恨吹き透せ浪花風

媼女ふたり静かに名告る夏の午后

その一生證して黙す道の灼け

哀したゞからだのなかに虹やたつ

流れ星わたしのなかにわたしがゐ
            *

桜咲く憶えぬ日々もきみと居し

兵たりし夏を語らず吾に謝す

狩られたる肉に列なす蝿たりき



*桜・流れ星の季語は夏では無いですが構成として入れました。

2013年5月26日日曜日

病葉







風なきを大病葉の一葉落つ

病葉の降る日も往くを我義とす

遍路行く背に病葉を付けしまゝ

かぜなきを おおわくらばの ひとはおつ

わくらばの ふるひもいくを われぎとす

へんろいく せにわくらばを つけしまま