たはむれし百夜草の夜や指のあを
2013年10月20日日曜日
2013年10月18日金曜日
秋思
秋思
垂白文章猶未成
幽襟独嘯佇蓬生
凄風敲戸帰鴉乱
桑葉翩翻揺月明
垂白ナルモ文章猶未ダ成ラズ
幽襟独リ嘯イテ蓬生ニ佇ズム
凄風戸ヲ敲キ帰鴉乱レ
桑葉翩翻タリ 月明ニ揺ル
垂白 髪が白くなっていること 老いを象徴
文章 「文章は経国の大業、不朽の盛事なり」「文は人なり」
幽襟 胸に秘めた深い思いのこと
蓬生 よもぎふ 奥まった処の意味で使う
凄風 冷たく吹き荒ぶ風
帰鴉 巣に帰るカラス
桑葉 桑の樹とその枝葉
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2013年10月11日金曜日
玄米粥
以粗糲為好餌
壮時些誤俗言中 壮時 些か誤る 俗言の中
嘗為以膏常作躬 嘗て膏を以って常に躬を作ると為す
糲粥晨炊得滋養 糲粥 晨に炊げば滋養を得て
十匙一覚賞天功 十匙 一覚 天功を賞す
わかいとき ちょっと うのみにしたものだ
あぶらみこそが からだを つくると
げんまいの かゆ あさに かしげば じようがついて
じゅっさじ はこべば ありがたさが わかる
2013年10月10日木曜日
2013年10月8日火曜日
2013年10月6日日曜日
賽社に過ぎる
街にも村にも秋の風情が見られ郷愁を掻き立てられます。
旅愁を題に漢詩を一首作りました。
賽社(さいしゃ)は秋の実りの収穫を感謝する祭。秋祭り。賽は「報いる」の意味。<賽社に過ぎる>秋祭りに立ち寄ること。客愁(かくしゅう)は旅の愁い。
家山(かざん)は故郷の山。
<意訳>
旅人の想いは遠く故郷へとつながって行きます。
秋の村祭りが賑やかに響いて村人たちは皆笑顔です。
楓の木にもう赤く色づいた葉を見つけました。
空には秋の叢雲がいっぱいでもう帰心一途になってしまいます。
旅愁を題に漢詩を一首作りました。
賽社(さいしゃ)は秋の実りの収穫を感謝する祭。秋祭り。賽は「報いる」の意味。<賽社に過ぎる>秋祭りに立ち寄ること。客愁(かくしゅう)は旅の愁い。
家山(かざん)は故郷の山。
<意訳>
旅人の想いは遠く故郷へとつながって行きます。
秋の村祭りが賑やかに響いて村人たちは皆笑顔です。
楓の木にもう赤く色づいた葉を見つけました。
空には秋の叢雲がいっぱいでもう帰心一途になってしまいます。
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2013年10月4日金曜日
2013年10月1日火曜日
平家公達流亡之図に題す
平家公達流亡之図に題す
孤鞍 遠く望む 半輪の秋
風笛 商声 散じ未だ休まず
異境の紅顔 残鬢の客
故情 忘じ難きを 那邊にか流る
秋の夜 半月の懸かる天を仰ぐ一騎
強風が高い音を起て吹きつのる
異郷を落ちいく若者の鬢はほつれて
昔の恩情は忘れがたいものの、
何処へと流れていくこの身なのか
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2013年9月26日木曜日
漢詩 : 懐旧有感
人生有漏未離縁 ○○●●●○○
空讀遺篇不可眠 ○●○○●●○
一夜寒蛩弦月下 ○●○○○●●
孤山早暁在吟邊 ○○●●●○○
人生有漏なるも 未だ縁を離れず
空しく遺篇を讀んで 眠るべからず
一夜 寒蛩 弦月の下
孤山 早暁 吟邊に在り
【自注】
旧友を思う詩をもうひとつ。
最近死去した一人の詩人を想って作詩しました。
孤独に耐え抜いたという意味で剛毅なひとでした。
三冊余の詩集を残しました。
その詩集を開いて読みながら思いは過去へ。
ベトナム戦争など激動する世界を見つめながら
まっすぐに生きて行きたいという願い、その志を記した詩の数々。
世に広くは知られる詩人ではなかった。
けれども私にはずっと忘れずにいたい人と作品であり続けるでしょう。
:人生有漏: 仏教のいう有漏とは存在の有限性、不完全性、無常性でしょう。
:蛩: こおろぎ、 寒蛩で晩秋から冬の蟋蟀を表します。
:絃: いと、 楽器の弦。 月如絃は月がきわめて細くなっている情景。
さて出来栄えはどうだろう。平仄や二四不同ニ六対などはOKか。
前半二句で人の状況後半二句で自然光景をという構図にはなっているが。
漢詩人の友人の助言を得て手直ししたものです。
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