初夏の印象から |
楽しみにしていたが
この暑さと異常な集中豪雨
すっかり
夏の季候の被害者の気分だが
季節の移ろいに咎はない。
picasaに上げておいた
初夏のスナップを見てみた。
まだ使いこなせていないが
あのころはもっと
よく分かっていないままで
試しにシャッター切っていたのが
よく分かる。
そしてそれでもと言うみたいに
そこにも季節は映り込んでいるのだった。
初夏の印象から |
雷一つ屋根越しに蝶庭へ落つ 蛙逝 (らいひとつ やねごしにちょう にわへおつ あせい) <夏の日の良さと辛さと我に在りて、 ふたつながらに我を捨て置く 暑さのままに。> 羽虫が空中でいっぱい 飛びかってる。 雨が近いのか。 蜘蛛は中空に糸を飛ばし 住い替えの支度を試みる。 無心というなら この風景こそ無心。 自分の内なる 扉が開いたので 風を入れる気で 家の窓も 開け放つ。 熱気と虫と草いきれが 部屋に入ってくる。 いのちの おおきな流体が 流れ込む。 飛び込んできて あわただしく出て行った 蝶を 目で追いながら 人間と言うものは なんて孤独なんだろう 物言わず飛びまわる 虫たちのなんという 華やかな 賑わいだ 人は饒舌なだけ 孤独の影は 色濃いのだ と思った。 雷が遠くで鳴った。 屋根から飛び降りるかのように 下ってきた蝶が稲妻に見えた。 |