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2012年4月22日日曜日

春 無限

――――茅屋穀雨に濡れて宵に蟇来る 


春むげん 我にさ渡る蟇の声
 

身を処せる蟇如何にせむ 穀雨の夜
 

穀雨降り蟇の面を濡らす夜
 

如何なれば此処選みしか 春の蟇


この一夜 穀雨に濡らす互いの手



2010年12月7日火曜日

蘆舎の朝

蘆舎の朝猿聲を背に豆腐煮る     
-----我が家の如きを蘆舎といへり


大雪の窓叩き笑む皃昏し       
----大雪はタイセツと読む 皃はカオ。


冬硝子のっと躯に入る太き肢      
----躯をミと読みたい、ムクロではなく。
----肢はアシと読む。

氷雨滂沱手前自慢の驢馬の耳 




秋過ぎ故人を懐う

----亡き河野裕子を悼む。

失せひとの迹隠しいらぬ雪ほろろ

----河野里子もあらためて亡ぜし感あり。

鳳仙花ぱんと弾けて迹隠し

2010年12月6日月曜日

自販機

自販機を抱かんと堕つ流星群


そらと惚け白衣に入る冬の蝶