#俳句
烈日や匂硝子を擦りて嗅ぐ
夏の雲何も要らないから父を
もの盗む子も混じりたり夕焼けて
#戦争の記憶 戦災孤児たちとほぼ同世代。
匂硝子(においがらす)は今のアクリル樹脂だろう。
木
ぎれに擦り付けると甘い匂いがした。
焼け跡のがらくたのなかから見つけ宝物だった。
辞書には載っていないスラングかジャーゴンにあたる幼児語かも。
俳句に使うことばではないだろうが敢えて。
勿論戦争は知らない。
だが戦争の傷跡の記憶ならいっぱいある。
それを忘れず思い出すことに意味がある時代になったようだ。
だから下手でも書いて置きたいと思っている。
戦災で親を亡くした子供は他人事ではなかった世代。
母方の祖父母は店も家も大空襲で失った。
もし大正区で同居していたらどうなっていたか分からなかった。
子供時代は近所の子はみな一緒に遊んでいた。
年齢の違い男女の違いも問題にならない遊びもあった。
年上の子は年下をフォローできていた。
悪い子もいたがそんな子が年下には優しかったりした。
何が美であるか不分明な時期を生きていた少年期。
手品のような悪事に目を見張り胸をとどろかせ
大きくなってから不思議な気持ちでその子らのことを思い返した。
ハックルベリーもトムソーヤーも傍にいたのだった。
思えば詩が土の上で発酵しているような場所があった。1950年前後。
ちょっと触るくらいしかできない記憶の塊。
匂いガラス:http://gozou.nicomi.com/memo/etc/01.html
同名のドラマ:http://youtu.be/QBURu95vEo8
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