2015年12月26日土曜日

俳句 息白く影もつひとや冬の月

#俳句 

 息白く影もつひとや冬の月
  
 もくもくと夜が餅くふ寒さかな
  
 雪時雨夜の発車の声遠し
   



 #haiku #jhaiku #fhaiku #kigo #季語

2015年12月23日水曜日

俳句 猫の日向冬日遷りて終りけり

#俳句 #追憶

猫の日向冬日遷りて終りけり
 
辛夷通り名付けし君に冬の接吻
 
鶴橋の屋台の冷えを詩語とせり
 
哀しみは空家に過(よぎ)る冬星座
 
 

 *過る:よぎる。立ち寄っていくこと。
 
#haiku #jhaiku #fhaiku #kigo #季語




 酒ちびる程にかじかむ小指かな
 
 鶴橋に熱き酒あり肉焼けて
 
 熱燗に温めむ身もて高架下

 居並べば熱き酒乞ふ顔となり
 
 とびとびに痛む記憶に寒夜酒
  
 *小指:大阪弁で、こよびというひともいる。 
 *ちびる:ここでは、ちょっとずつ飲むの意。ちびちび(と飲む)の動詞形。
 *昔結婚間もなくは鶴橋近くの玉津というところに住みました。下戸の私を置いて妻は取材と称して鶴橋の屋台へよく行きました。親爺ギャルなんていう言葉のまだなかったころにオッサンにまじって舐めるように飲んでいました。寒くなると屋台へ迎えに行って一緒に帰った夜道を思い出します。

2015年12月21日月曜日

俳句  物言はぬ妻と凩聴く時間

♯俳句 ♯冬の日

 物言はぬ妻と凩聴く時間

 炭火熾し窓物語好し長し

 何ぞ優し無為の冬日の人の影

 変り無き炬燵蜜柑の嬉しさよ



 *熾す:いこす、はいこる。関西弁で火を起こすこと。炭をいこすすなど
 *優し:やさし。うしではありません。
 *何ぞ:なぞ。nansoがnazoに。

2015年12月19日土曜日

俳句 人生のシミ余白まで冬日浴ぶ

#俳句

 人生のシミ余白まで冬日浴ぶ
 
 これがまあ己れ難儀な冬の坂
 
 冬たちぬ残陽に向く樹の無口
 
 

 
 
#haiku #jhaiku #fhaiku #kigo #季語

2015年12月17日木曜日

俳句 友のまま果てしか烈し師走風

♯俳句 ♯冬の蝶

 友のまま果てしか烈し師走風
 
 そといへど寒さにことばつい強く
  
 蝶迷ふ雲の去来を背に迷ふ
 
 われとなき心に映ゆる冬の蝶



 
#haiku #jhaiku #fhaiku #kigo #季語

2015年11月7日土曜日

#‎短歌‬ 二首 残日雑記




 若き日に一緒に撮りし一枚のやうに恥じらひ朝日に竝らぶ

 黒髪に若やぐきみを忘れさう見知らぬ沈黙目の前へ立つ


 ‪#‎tanka‬ ‪#‎jtanka‬ ‪#‎ftanka‬ ‪#‎老人病‬

俳句 逢はでゐる逢いたきひとや秋刀魚焼く

#俳句


 ひとりごち後は秋刀魚の焼くるまで

 逢はでゐる逢いたきひとや秋刀魚焼く



 #haiku #jhaiku #fhaiku #kigo #季語

短歌 何時だって独りのときは明るいね尾花に化った狐よ狐

‪#‎短歌‬


歩いてる拳つくって野道を独り対戦者有たないのにな


何時だって独りのときは明るいね尾花に化った狐よ狐



 ‪#‎tanka‬ ‪#‎jtanka‬ ‪#‎ftanka‬

2015年9月24日木曜日

俳句 風の門は揺れ起つ草ぞ秋櫻子

#‎俳句‬ ‪#‎Haiku



‬  風の門は揺れ起つ草ぞ秋櫻子

 此の地より戦有らせず七十秋

 鰯雲を掃く如きデモの声

 明日も見ゆ明後日もまた鰯雲

‪#‎yoshidam‬ ‪#‎jhaiku‬ ‪#‎fhaiku‬ ‪#‎kigo

2015年9月19日土曜日

俳句 国会の門閉じたまま秋の朝日

2015/09/19早暁

 とうとう夜明けまで抗議は続けられた。

 若者ら夜明の秋に美となりぬ

 皆口々に終りでなく始まりの始まりだと…

 未来問う出立の朝秋晴れて

 国会の門閉じたまま秋の朝日

.

深夜の自主的な「討論 自分大学、自分学問」が続いていた。

平和な未来を世界と日本に確保するための問い。

僕はこの人たちを尊敬せずにいられない。

共感と愛を持って見つめたい。

平和と民主主義の火を未来へ次ぐ者よ。