散歩も気持ちのいい日差しです。
木漏れ日さざめく葉風の匂い、
みんな気持ちいい。
葉擦り遭ふ風の言葉の夏めきて
真夜を往く銀河を目途の歩をさだめ
ふんころがしという昆虫は
丸めた糞を転がして運ぶ姿が太陽を運ぶ姿と見立てられ
古代エジプト人に愛された。
スカラベという装身具は彼をかたどっている。
最近の研究でその運搬に
昼は太陽を夜は月を目標にして方向を間違えないと分かった。
月のない夜は銀河の光を頼りにして
運ぶことも確かめられたと言う。
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真夜を往く銀河を目途の歩をさだめ
ひとかげの靴のところにかたつむり
全身が感電したわわわわ 夏
夏来る見出しに勝る一句出来い
出来い=こい
帰るさに樹は囀りて背を照らす
かげろふや君が立ち処の草いきれ
立ち処=たちど
氷河期も夏こそ不滅滴れり
哀し たゞ からだのなかに虹たてる
地の悪は天空にも 薄き虹たてる
天空=そら
虹を見て邪気なしいつか恋すべし
十五万人三度目の夏が来た
じゅうごまん にん さんどめの なつが きた
夏草や天日襲ひ起つ瞋
なつくさや てんじつ おそい たつ いかり
草萌えもいま夏の野に賊となる
くさもえも いま なつの のに ぞくと なる
草茫々故郷を恋ふ十五万
くさ ぼうぼう ふるさとを こう じゅうごまん
十五万今も烈しき海の夏
じゅうごまん いまも はげしき うみの なつ
端坐せる母を憶へり夏座敷
傾きて猶も端居の蒸す日かな