造幣局通り抜けの桜
大川に城と男女と花通り
おおかわにしろとなんにょとはなどおり
銭造る一隅を籠め花霞
ぜにつくるいちぐうをこめはながすみ
通り抜け花と居る間の斯く哀し
とおりぬけはなといるまのかくかなし
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造幣局で生まれた私にはこの場所は
いつもおぼろな風景なのです。
遠きに在りて想う、でして。
淀川のこの辺りを昔から大川と言うようです。
通り抜けで目に入るもの全部句に入れてみようとして出来たのが一句目の句。
銭が敵(かたき)やという町で銭を造る役所の官舎で生まれた私。
銭とはつかず離れず身に付かずでした。
銭という語感はお金というのとはかなり違います。
その場所を麗しく香しい桜花が霞んで取り巻いている。
浮世の隅で銭造る者、昔の父たちへの思いから二句目の句。
1950年代初めパージされた父の病気と失意を知る私には通り抜けの桜は唯楽しいと言うものではありません。不安とひもじさもあった幼年期の記憶から三句目の句。
でも、これは遊びの句です。月並み流です(笑)
全ては大川のように流れて去ります、歌や句の中では。
現実世界では流してはいけないものがいっぱい。
オスプレイ配備の無謀。TPP。原発の危険など
絶対に流してはいけない現実です。
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