2013年2月16日土曜日

俳句: にわか霰の庭で




              本もつて習へば軒をうつ霰

              石の上霰は墜ちて散り止まず

              朱き芽に中りて霰弾かるゝ

              霰死ぬ指さきで溶け笑ひとつ


にほんブログ村 ポエムブログ 俳句へ
この句に感じればクリックをお願いします。

2013年2月9日土曜日

俳句: はん女忌に

二月五日は武原はんさんの忌日であり「はん女忌」であった。



  冷ゆるまゝ舞ひ踏みし床はん女の忌

  老ひが背にあらず入りにし冬木立


  小つづみの血に染まりゆく寒稽古  はん女




2013年2月7日木曜日

俳句: 雪女


  冴えし夜はまぢかき星に凭る如く

  きみを背に告げたきが有り冬銀河

  ゆきをんなひとりの夢の又さめて


にほんブログ村 ポエムブログ 俳句へ
この句に感じればクリックをお願いします。

俳句: 降る雪が…


  


  ふる雪が老いしひとりのひふの上

  人皮をがばりと脱げば魂の冬

  われとなき経験の先 雪 々 々

  センに似た少女を脱ぎて冴え返る




にほんブログ村 ポエムブログ 俳句へ
この句に感じればクリックをお願いします。